総合文化誌KUMAMOTO 第38号発売中

一般社団法人くまもと文化振興会/発行

定価 800円+税

2022年3月15日発行

 総合文化誌KUMAMOTO38号/目次

 

 

くまもとの街並み 子飼商店街  写真・文 鈴木之夫

アーティストの主張 八六歳の私と絵  福田眞 

画面という窓の向こうに  植野綾 

終わりのない旅  井上あや 

私の一枚 【出逢ってしまったのだ、たぶん】  

巻頭言 中村哲さんの志を繋ぐ  鮎川久雄 

江戸時代の肥後藩(熊本)には

 三流派の生け花が伝わっていた(上)  米村孝一

熊本県菊池川流域から見えるもの  儀間敏彦 

封印された名曲『海道東征』今、蘇る  春日信子

水前寺・江津湖の魅力再発見  辻泰明 

 

 

 

特集1 濟々黌開黌140周年と近代教育

 

 

濟々黌は1882(明治15)年2月、佐々友房らによって設立されてから、今年で140年となる。コロナ禍の中、記念の大同窓会も開けぬとのことなので、本誌が特集を組むことにした。現在、県立高校となっており、女子生徒もずいぶんと増えているが、濟々黌の特徴に変化はないか、近代教育の中で濟々黌の教育はどう評価すべきかなど、卒業生の方々に思うところを書いていただいた。

 

   伝統を今に受け継ぐ

 熊本随一の名門・済々黌一四〇年小史  多久善郎

 部活動黄金時代  井薫

 濟々黌と熊本の医学教育  二塚信 

 佐々友房の教育活動と

  『大東立教雑誌』・『文学世界』  佐々博雄

 三綱領精神を百周年記念LPに探す  江越哲也

 蛇のごとく慧く鴿の如く素直なれ  吉松裕藏 

 思い出とともに振り返る濟々黌の教育  布田喜久 

 芸術の水面に自己を見つめて  岩間美咲希

  

国を売りし者(1)

 「今だけ、カネだけ、自分だけ」の時代を超えて  渡邉良明 

漫画談義

 「橋本博コレクション」による

  戦後マンガ史と団塊の世代の紐付け  橋本博 

小説 シマしゃんのこと  岡田平之助

ハンナ・リデル没後九〇年

 リデルと近澤豊榮の日時計への思い  秋山大路

農村協同組合運動の記録(2)  内田敬介

 

特集2 くまもとカフェ散歩

コロナもようやく納まりつつあるが、この間、大変だったのが喫茶店だ。客は激減しても何の支援もなく、長期間よくぞ持ちこたえたと言うべきであろう。そこで、気軽に喫茶店に足を伸ばそうというわけで、「くまもとカフェ散歩」とシャレてみた。古いお店、新しく出来たお店など、今回紹介したものの他に、本誌第30号にも16軒が載っており、合わせてぜひ足をはこんでいただきたい。

 

 熊本にも新たな喫茶店文化の兆し?  宮崎眞由美

 朝カレーと英会話が楽しめる店 朝カフェミラクル

   全国からプロも教えを請いに来るプロフェッショナル 珈琲屋はんの木

 家庭的な雰囲気の喫茶店茶論

 カフェレストラン みなみのかぜ

 老舗の画廊喫茶 南風堂 

 電車通りに近い隠れ家カフェ 南阿蘇珈琲 

 地元商店街の人も憩うカフェ ラフタイム 

 二階から月見のできる古民家カフェ ロータリーコーヒー 

 高校野球のレジェンドが経営するカフェ 和蘭館  

 益城町の復興を物語る家族経営のカフェ ミモザ 

 水俣産の安全なもの提供 おるがんと商店 

 軽食はボリューム満点 アマンド 

 築一四〇年の蔵を再生 船場蔵屋敷 

 山鹿豊前街道のダイナー カザミドリダイナー 

 わが家カフェ・ア・ラ・カルト わが家カフェ 

  

美術のこみち 熊本のキリシタン遺物・南蛮美術

 天草キリシタン館寄託の「不思議のメダイ」とその図像  関根浩子

はじめての木村祐章

 木村祐章と文学郷土研究と脚本作家(1)  木村兄弟(史彦・理郎)

いれずみ文化 

 いれずみ取り締まりの歴史(二)  小野友道

写真馬鹿の雑記  岡本秀一郎

熊本洋学校をめぐって

 ジェーンズ邸  磯田桂史

映画にキッス 山崎けいの シネエッセー&映画新作紹介

創るシネマ タイムリーな記録映画の誕生!『ヴェンデ』  上田精一

犬にかまれて 牛乳とベトナム戦争  稲原豊命

共に異常酩酊をきたしたアルコール依存症夫婦の顛末  桂木正一 

医療相談室

  内科  林田信夫      小児科  駒木智 

  循環器科  大嶋秀一   泌尿器科  池田和義

  眼科  井上俊輔

 

 

政治の真実を求めて 岸田首相の言う「新しい資本主義」の行方は?  野田邦治 

新聞時評 赤字国債一〇〇〇兆円どう対処するのか  冨田啓一郎

行政に喝 地方自治の本質は住民自治  福山健氏

法の烽火 孤立出産は死体遺棄罪?(2)  松野信夫 

 

 

表紙絵画/田代晃三